先日(8/29)記事にした映画「華麗なるギャツビー」の原作小説 "The Great Gatsby" by Scott Fitzgerald を村上春樹が新訳したものを購入した。会社を休んだ日に大阪の梅田界隈をぶらぶらしていて某大型書店に涼をとろうと入ったところ、「そうだ」と思い出して、この「愛蔵版」を見つけたのだ。ハードカバーに『「グレート・ギャツビー」に描かれたニューヨーク』という付録(和田誠のイラスト入りだ)が付いていて箱入り、お値段は2600円プラス消費税、、 廉価版も出版されているはずなのだが、すぐに見つからなかったし、ハルキストの僕としては「愛蔵版」を書棚に置きたいし、ということで、少し迷ってからクレジットカードで買った。
2006年11月に出版されたものだが、手に取るのも初めてだった。読み始めてみると、ストーリーを知っているのにくわえて、村上春樹の文体が体に染み込んでいるのだろう、すらすらとページが進む。読み進むにしたがって、映画が原作にほとんど忠実であることが分かる。映像が頭に見事に浮かんでくるのだ。ただ、語り手のニック・キャラウェイがジョーダン・ベイカーにそんなに気があったとは映画では見えなかったのだが、、 あと、ギャツビーが友人に「オールド・スポート」と呼びかけるシーンが小説では繰り返し登場し、デイジーの夫トム・ブキャナンはそもそもそこからギャツビーのことを胡散臭く想うのだが、映画では "old sport" なんて言ってたっけ? キーワードになっているから聴き逃さないと思うんだけど、字幕を追いかけていて(何と訳していたかも憶えていないが)英語そのものを気にしていなかったのかもしれない。僕のリスニング能力が低いのだろう…
ともあれ、このフィッツジェラルドの「ギャツビー」は村上春樹が「人生で巡り会った最も大切な小説」で、満を持して取り組んだ翻訳とのこと。たしか彼が小説家を志すきっかけになったんだよなぁ。映画は雰囲気が好きで何度も繰り返して見ている。小説も書棚で愛蔵して、思い出しては繰り返し読みたいと思っている。そのうち原書も…
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