この著作の第二話 "Les Camarades" 『僚友』は1.2.からなり、前半部は先週(病気で会社を休んでいる間に)読み終え、後半部の2.も半分近くまで来た。ようやくフランス語読解のコツを得始めたようで、まず動詞にマーカーを引いて数ページ読み飛ばしてから辞書を引くようにしているのだが、その効率がよくなってきた。
やはり外国語の本を読むにはこのような地道な努力が必要なんだろうなぁ… 辞書も電子辞書ではなく、トラディショナルな紙のを電車の中でも(薄型の"poche"を)広げている。ペーパーバックのような紙質のよくない本の細かいスペースに調べた意味など書き込んで、マーカーと書き込みで紙面がぐちゃぐちゃになっている。KINDLEとかの電子書籍もあるが、すらすら読める人でないとうまくいないだろう。僕は昭和の人間らしく本は紙で!!
ところで公立図書館でも音楽CDの貸出しがあるが、コレクションは限られている。だが、会社近くの大東市立図書館ではインターネットで”NAXOS"のサイトにアクセスして視聴できるパスワードを発行してくれる。利用期間は図書の貸出しと同じ2週間だが、期限が切れれば再発行してくれる。便利な制度だ。同じ時間に多数の利用者がアクセスするとログインできないこともあるということだが、普通はそんなことはないようだ。
今も『今週の一枚』 ドビュッシーの交響詩「海」とショーソンの「愛と海の死」を聴きながら、この記事を書いている。1975年の録音(スヴェトラーノフ指揮:ロンドン交響楽団、ジャネット・ベイカー(Ms))とあるが、ライブ録音なのに音は良い。これはデジタル技術の良いところ(リマスタリング?)ですね。
さて、本の話に戻って、『人間の土地』は飛行機乗りの友情と自然との闘いの様子が文章からあふれ出てきているような気がする。堀口大學の翻訳も味わい深いが、フランス語の原文で読んだ方が物語が生き生きとしているように思える。ニューヨーク滞在中のサン=テグジュペリがほぼ同時に英語でも出版してベストセラーになったそうだが、読むならやっぱりフランス語じゃないかな?
数日ぶりに雪のアンデス山脈から生きて帰還した物語の主人公ギヨメと著者たちが邂逅する場面:
Ce fut une belle rencontre, nous pleurions tous, et nous t'écrasions dans nos bras, vivant, ressuscité, auteur de ton propre miracle.
じつになんとも言えない美しい邂逅だった。ぼくらはみんな泣いていた。そしてぼくらはきみをぼくらの腕の中で圧しつぶした、生きているきみを、蘇生したきみを、きみ自身の奇跡の創造者なるきみを。(堀口大學訳)
英語訳は読んでいないが、こんなに詩的な文章にはならないんじゃないかなぁ…
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