さて、何とかベーグルを購入し、丸太町の練習会場に向かったのだが、開始時間までは少々時間がある。それに昼ご飯が軽かったので、小腹がすいてきた。そこでコンビニでコーヒーとチーズ入りかまぼこ(意外とベーグルに合う)を買って京都御苑に向かう。少し歩いてベンチにすわり、ベーグルを一個取り出す。グリーンの「ホウレンソウ・ベーグル」。手でちぎって囓るともっちり食感があじわえるし、店主が一個一個ねじって手作りしているのが良く分かる。一つずつ穴の形も違う。穴あきパンになっているのは生地を「ハンドロール」しているからなんですね。店主のこだわりは今年からリニューアルしたというHP http://www.radiobagel.com/index.html を見てください。
この日の天気は午前中のポカポカ陽気から一転して小雨も降り、肌寒さを感じる気候。アレルギーのせいなのか、ノド・鼻の調子も悪く、教会での練習終了後は掃除も他の人に任せていそいそと帰途についた。一日乗車券があったので京都駅までまた市バス。椅子に座れたし、今日は一日良くバスにのったなぁ、と思っていたが、ふと大事なことに気づいた。せっかく苦労して手に入れたベーグル入りのバッグを持っていない。教会の後ろの長いすの上に置き忘れたのだ。わざわざウィンドブレーカーをハンガーに掛けたすぐそばに置いたのに!
一月前にも誰かが高級そうな「かりんとう」や「きなこ」を練習会場に忘れていた。めがね(近いところ用)を忘れる人はしょっちゅういる。僕のはそのままほおって置けば風味が落ちるベーグル。バスの中や電車中からのケータイメールを心当たりの人に送信してみたが、誰もが「気づかなかった」とのこと。早く気づいていれば、そして翌日(日曜日)の奈良の特別練習に来るメンバーが持っていれば無事回収できたのに… だが、そういう奇跡は起きなかった。
翌日の昼前にその教会に電話してみると、朝の日曜礼拝が終わったところらしく女性が出た。事情を話してみると、布袋(「ビゴの店」のエコバッグ)の中に紙袋入りの「丸いパン」が前夜からそのまま残っていた。「こちらは遠方であるし、一週間も経てば美味しくなくなるので皆さんで食べてほしい」と申し出ると、牧師さんに電話を変わるという。牧師さんに再び事情を話し、「もともとユダヤ人が考案したパン」を信者さんで分けてもらうことにした。
さて、翌土曜日にその教会に行き、練習終了後、掃除の時間になって牧師さんに挨拶すると、「あなたでしたか、持ってきますのでちょっと待ってください」と言われ、ビゴの布袋と一枚のカードを手渡された。5個のベーグルを置き忘れたのだが、ちょうど日曜日に来られていた信者さんと牧師さんに行き渡った(3月末の復活祭に参加して感じたことだが、細々と続いている教会である)とのことで、聖書の言葉とパンに対する5人各々の感謝メッセージが記されていた。「思いもよらないプレゼントでした」などと… 忘れ物をして騒がせたこちらは恐縮してしまった。今後は掃除も毎週やって、牧師さんの言葉も聴いて帰ろう、などととりあえず思っている。
ちなみにその日も”Radio Bagel"に電話予約してベーグル6個を練習前に買った。今回は近鉄から相互乗り入れの京都市営地下鉄で北山まで直行し徒歩10分弱。店には3時半頃に着いたが、店主の姿は見えず、奥様らしき女性とアルバイト店員がにっこりと応対してくれた。ケースの中には取り置き商品が入った袋が二つ。見る限りはプレーン・ベーグルの姿はなく、「やっぱり電話注文しておいて良かった!」。プレーン、オニオン、全粒粉。半分に切ったものを冷凍庫に入れ、毎朝ちびちびと食べている。
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