いま奈良のアンサンブルでドビュッシーの "Trois Chansons" に取り組んでいることもあって、昨年秋からフランス語の復習をしている。復習というのは大学の教養課程で2年間、フランス語を学んだ、という過去があるからだ。
思えばあれは35年前の春、期待に胸を膨らませて入学した大学。入学式の後、K大学の「正門」といわれるところから六甲台キャンパスに上がる階段で記念写真を撮ったっけ。不思議なことに、その後グリークラブに入部して一緒になる同期二人と並んで映っている(たしか…)。そして最初の1年半は総合大学の各学部生が集結して教養課程を履修する「教養部」といわれるキャンパスで学生生活を過ごした。
下宿が大学の(丘に何層ものキャンパスがあるので)崖下のような位置にあり、教養部やらクラブの練習場所の「六甲台」の間を坂道や階段で上り下りした。昼ご飯を食堂で食べて、昼休みのジュニア練習のためだけに、という時期もあったな。お陰で浪人生活明けの鈍った体も足腰が日常生活で相当鍛えられたのではなかろうか。
さて、フランス語のクラスは僕の所属する学部でたしか2クラスあった。40名ぐらいのうち女子が3人ぐらいいただろうか? 双子の片割れの「みどり」さんのことはよく覚えている。五十音順で名前が近かったからかな? 最初の授業で先生が僕の名前の読み方について「人にとって名前は大切だから、間違えないようにちゃんとふりがなを振っておきましょう」と言ったのがいまでも忘れられない。語学は好きなので、原語で「異邦人」や「悲しみよこんにちは」ぐらいは読んで、そこそこの成績もとったかな。
いよいよ本題。現在放映中のETVの「テレビでフランス語」は2011年の春から半年間放映されたものの再放送のようだが、女優の黒谷友香が出演している。そろそろ最終回も近いのだが、最近の放映で彼女の栽培している野草や野菜を紹介する場面があった。ガーデニングですね。そのなかで「ピーマン」はフランス語で何という? に対して答えは"poivron"。ところが次に出た「トウガラシ」は"piment" 発音は「ピマ~ン(~は鼻母音)」と聞こえる。うそだと思うなら、これを聴いてみて!
http://en.bab.la/dictionary/french-english/piment
ここで「目が点になる」というか「目からうろこ」というかハッとした。
「ピーマン」って語源はフランス語だったんだ。スペイン語だと「ピメント(pimento)」、でもこれはトウガラシのことなんですよね。フランス語でピーマンは"piment doux"(甘いトウガラシ)とも言うそうだ。なるほど!
最近のコメント