混声合唱の部、最後のセクションは大阪の「淀川混声合唱団」から。土曜日に京都で一緒に歌っているテナーのメンバーが最近加入した。日本語のG3と スウェーデンの作曲家 Ingvar Lidholm の "De profundos" いたみホールで聴いた時よりも違和感はないが、緻密さに欠けるのでは?と感じる部分もあった。金賞獲得です。
愛媛の "I.C. Chorale" と 岡山の「こぶ」はともに銀賞。松本望「天使のいる構図」より Capriccio / Tempestoso と 林光の『水ヲ下サイ』+信長貴富『夕焼け』。いろんな曲が聴けていい機会なんだけど、この日の二十数団体目になると耳も疲れてくる…
ラスト3団体は聴きごたえがあった。昨年・一昨年の1位 "MODOKI"(佐賀)は指揮が山本啓之氏だ。G3と J.Brahms の "Schaffe in mir Gott ein rein Herz" で金賞獲得。
わが奈良県(まぁ、あちこちから人は集まってきている、とのことだが…)の上西一郎氏指揮 "Chœur Chêne" は見事なポリフォニーのG1: Lassus を聴かせてくれた後、J.Brahms の "Vier Quartette(4つの四重奏曲)"から "1. O schöne Nacht" "2. Spätherbst" "4. Warum" の3曲。ピアノ伴奏付きで元々重唱曲なので、Penderecki や Ligeti のような複雑なハーモニーを聴かせるわけではない。少しでも破綻があれば減点されてしまう曲で勝負とは大したものだ。見事なハーモニーをコンサートホールに響かせて金賞です!
トリは宮城の古豪「グリーン・ウッド・ハーモニー」。G1の後、現代音楽の古典ともいうべき Anton Webern の "Entflieht auf leichten Kähnen(軽やかな小舟に乗って逃れよ)" と Paul Hindemith の ミサ曲から "Gloria" 堂々たる演奏で金賞3位であった。
演奏終了予定はスケジュール表では 18:57 だったが、途中から数分押したままで19時過ぎに終了。当方は品川駅20時前発の「のぞみ129号」を予約していて、それを逃すと京都からの帰りが大幅に遅くなってしまう。クロークに預けていたカバンを出してもらい、急いで会場を出て池袋駅に向かった。JRの乗り場は西口からだと一番奥だったんですね。事前に乗換案内で調べていた埼京線の電車に乗れて、大崎駅で乗り換え、無事岐路に着くことができました。やれやれ…
筆者が2日間にわたる長丁場の演奏をしっかりと聴き届け、またこれだけ綿密に観察した上でコメントできることに、少なからず驚いています。お疲れ様でした。
投稿情報: カツオ | 2017年12 月 8日 (金) 17:28
じつはメモはほとんど取っていなくて、帰ってからプログラム・審査結果などを見て記憶をたどりながら記事を書きました。便利な時代になってネットで作曲者の情報も調べられるしね…
勉強になりますよ。演奏曲が分かっているから事前にYouTubeなんかで調べてから聴けばもっとおもしろかったんだろうけど、毎晩飲んだくれていてはそうも行きません。
東京ではお世話になりありがとう。充実した時間を過ごせました。
投稿情報: inukshuk | 2017年12 月 8日 (金) 20:23