前に記事で触れたが、12月11日の午後2時開演の標記追悼演奏会を聴きに行ってきた。場所は僕にとっても思い出の神戸文化ホール大ホール。
大学時代に何度か定期演奏会などのステージに立ったし、兵庫県合唱祭などのイベント、大学の入学式・卒業式もここであった。入学式には二年生以降もグリークラブの一員として参加し、「商神」や「学生歌」などを新入生に披露した。近年は耐震補強工事のためにこのホールが閉鎖されていた時期があったし、クラブの後輩たちは部員数減少のため、定期演奏会も他の小規模なホールで開催しているようだ。
当日は支度(一応ネクタイも着けた)に手間取り、かつ阪神電車の乗り継ぎにしくじり(近鉄奈良から乗り入れの快速急行・山陽電鉄乗り入れの特急・直通特急など停車駅が違ってじつにややこしい)、予定より神戸到着が遅くなった。元町で簡単な昼食を済ませ、高速神戸駅で降りてホールに到着したのは午後1時半前。開場は1時15分だったので、階段上の入り口には行列はなかった。連れのM君を探したが見当たらず、入ってみるとロビーの長椅子に彼は座っていた。1階席やや後方の中央に席を取ったが、招待客席の少し後ろだった。関西合唱連盟関係のお歴々の姿がちらほら見えたが、ピアニストのFさんも来ていて長身で目立つ。関西では超有名な指揮者A氏に挨拶に行っておられた。
さて、演奏だが、平田先生ゆかりの合唱団が続々と登場した。いわゆるママさんコーラス、少年少女合唱団。神戸高校は最初、女声だけでまどみちお作詞・木下牧子作曲の「おんがく」を演奏。透き通ったハーモニーは素晴らしいものだった。男子が入って混声合唱になった途端、レベルが一つ落ちたのは残念。
武庫川女子大学コーラス部はOGも交えての演奏。「たんぽぽ」「あこがれ」、萩原英彦作曲の『光る砂漠』から「ふるさと」。どれも学生時代に聴いたことのある歌だが、懐かしさとともに新鮮さも感じる好演奏だった。
はもーる神戸はテナーの音色が良いなぁ… コダーイの「切なる願い」は今年の全日本合唱コンクールの課題曲だったが、この日の演奏は極上のレベルで聴きほれた。フォーレの「ラシーヌ讃歌」は僕も何度か歌った好きな曲だが、いい感じでした。コンクール以外で久々に聴くステージ。短い時間だったがいい演奏を聴かせてもらった。3曲目は大中恩作曲の「こんな夜には」。この合唱団らしい味を出しているのかな。たしか大中さんは東京音楽学校で平田先生と同期だったと聞いている。
10年ほど前?に武庫女の演奏会で披露されたという平田先生のテノールの美声も場内に流された。素敵でした。
休憩後は280名の大合唱によるフォーレ作曲「レクイエム」。先生が生前に「この曲で送ってほしい」とおっしゃっていたそうだ。ソプラノ、バリトンのソロと伴奏はグランドピアノ一台だけ… それでも違和感を全く感じさせない素晴らしい演奏でした。
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