前の記事でハロウィーンのパーティーについて触れたが、米国南部のルイジアナ州バトンルージュで日本人留学生がハロウィーン・パーティーの仮装をして"FREEZE(止まれ)!"と言われたのにそのまま進んでマグナム拳銃で射殺された事件は1992年10月のこと。僕のアメリカ駐在は1991年11月初旬からなので、駐在後初めて(研修時以来2度目)のハロウィーン・シーズンのことだ。ある程度、英語を知っているつもりの僕でも"Freeze"はとっさに理解できなかったかもしれない。おもに日本からの報道で事件を知ってショックだった。まぁ、銃を向けられ何か叫ばれたら、意味が分からなくても立ち止まるけど…
僕が住んでいて職場があったのはニューヨークのとなり、ニュージャージー州の北東部バーゲン郡のRamsey/Mahwahエリア。ハドソン川に架るジョージ・ワシントン橋(これを渡ればマンハッタン島)まで車で30分程度の立地だ。マンハッタンへの通勤圏であり、鉄道も走っていて、ワールドトレードセンターやニューヨークの中心街にも乗り継ぎで行ける。緑に囲まれた住宅地、といったところで、住人のほとんどが白人だった。わが子などは学校に上がる前から町のショッピング・モールで開かれる子供の「ハロウィーン・パレード」に参加していた。セーラームーンや白雪姫の格好をしていたか? 男の子はカエルの着ぐるみだったり、スパイダーマンみたいなキャラクターが多い。もちろん学校でも行事としてやっていたように思う。
会社でも10月31日はたいていの人が仮装する。控えめな人でも魔女の黒い「とんがり帽」をかぶったりして… 僕たち日本人駐在員が普段の格好でいると、「ダメだなぁ」という表情だ。あるとき昼休みに町の銀行に行くと、窓口の女性(テラー)も仮装していた。アメリカってそんな国だ。先日「モーサテ」で取り上げていたが、衣装など「ハロウィーン」にかける支出も凄い金額らしい。日本でも「バレンタインデー」越えという話もあるが本当だろうか?
その日の夕方になると近所の子供たちが例の "Trick or Treat" にやってくるので、我が家でもキャンディーやチョコレートみたいなお菓子を小袋に詰めて用意していた。日本のラムネも入れたかなぁ… ある年にビデオカメラを回して待機していたら、体じゅうに風船をいっぱいつけた少女がやってきた。「それは何?」と聞くと、答えは "a Bunch of Grapes"(ブドウの房)。いろいろ考えてやるもんだ、と感心した。僕なんかは、ちょっと違うんだけど、子供の頃、初午の日に「竹ひごに旗のついた飴」(旗飴)をもらいに近所を回ったのを思い出す。これを人に話しても???という反応なのだが…
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