さて、5月5日の午前、大和文華館を出たのが11時頃だったか? そのあと以前から気になっていた「中野美術館」に行くことにした。文華館の辺りに「この先〇〇〇m」という表示が出ている。ちょうど蛙股池の向かい側に見える建物のようだ。車を文華館の駐車場に置いたまま徒歩5分ぐらい。靴を脱いでスリッパに履き替えるというシステムだが、他に来館者はいないようだ。受付に人はおらず、まもなく階下から女性が上がってきた。入館料は一般600円。
春期展は「近代日本絵画」と題されていたが、玄関をホール左に入った洋画展示室には、なんと先日香雪美術館で見た三岸節子の「花」やその夫君の三岸好太郎の絵も掛かっていた。この展示室、吹抜けの天井窓から自然光が入ってきてユニークだ。また、先日コンサートで歌った詩人で画家の村山槐多の「松の群」がかかっていて感激。暗い色調ながら力強さが伝わってくる。「畝傍山」という熊谷守一の洋画には反応した。青い色調?制作は戦前:皇紀2600年の昭和15年。この美術館は林業で財をなした奈良県南部出身の中野皖司氏のコレクションをもとに設立されたという。旧制畝傍中学の卒業と言えば、ボクの先輩だ。
階段を降りると蛙股池を一望するコーナーがあり、視線の先に大和文華館が見える。照明を落とした展示室に入ると、まず茶室があり、床の間には軸。そしてガラスケースの中には冨田渓仙などの日本画が並んでいる。わりと色鮮やかなんですね。そして村上華岳、富岡鉄斎も! やっぱりみんなどこかで繋がっている。
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