昨年の暮れに弟が珍しく電話してきた。折り入って話があるという。
会ってみると一冊の預金通帳を手渡された。某信託銀行のもので口座名義人は僕だ。十年ほど前に死んだ父が弟に託していたという。
話しているうちに思い出したが、僕が独身で実家にいる頃から父が僕名義で「ビッグ」などの貯蓄をしていた。マル優の時代だ。自宅に定期的に郵便が来ていたのでその存在は知っていたが、「親が勝手にやっている」との認識だった。そして27歳で結婚して家を出て、父母・祖母のことは弟に任せる形になった。子どもができた後、妻の両親との同居を決めた時点でますますその傾向は強くなり、7年間の海外赴任のあいだは父の入院などの面倒はすべて弟が引き受けてくれた。父の病気のことは母から連絡もなく、僕は「親の意に反して家を出た長男」として扱われたのかもしれない。
その僕名義の預金について父と最後に話したのがいつだったのかよく覚えていないが、「僕のお金じゃない」と父に言い放った記憶がある。なので弟がずっとそれを預かっていたのかも知れない。最後の記帳は昨年6月だ。弟はその資金を使いたいという。
会社が休みになった12月30日に電車で20分ほどのところにあるN市内の支店に出向いた。さいわい休眠口座にはなっておらず、住所変更と印鑑紛失届を出して手続きしてもらった。手続完了には旧住所から現住所への変更を証明する書類が必要という。これが大変! 親と同居していたK市から大阪府のS市に転出(新婚の半年だけアパート暮らし)の後、米国(一年間の研修)、N市、現住所、米国、カナダ、現住所と転々としている。この履歴があるのは戸籍の附票だ。今までの経験上よく知っている。
というわけで、1月4日の役所の仕事始めを待って戸籍書類を取ってきます。これを提出するまで(ちゃんと本人確認できるまで)お金の出し入れは不可とのことなのです。やれやれ・・・
今年もよろしくお願いします。
銀行はその辺の手続きにウルサそうなこと、見に沁みて分かりますなぁ。
投稿情報: つのぶえ | 2016年1 月 3日 (日) 18:41
こちらこそヨロシク!
まぁこの預金については半分相続みたいなもんですから、ある程度の手間はしょうがないと思っております。
また飲み会については連絡します!
投稿情報: inukshuk | 2016年1 月 3日 (日) 20:18