きょう久々におもしろいTV番組を見た。BS-フジのプライムニュースでシリーズ「”昭和90年”の肖像」の第1回として三島由紀夫を取り上げていた。
三島の文学作品は実際読んだことがない(あったとしてもサワリのところだけ)のだが、昭和45年に起こったいわゆる三島事件については子供ながらに記憶がある。小学校5年生だったがある程度、新聞は読めたので、朝日新聞の大きな見出しと写真で大事件が起こったのだという理解はあった。三島が割腹自殺をして、誰かが介錯をしたということもある程度理解できた。それまでに時代劇を見ていたりしたんだろう。自衛隊の市ヶ谷駐屯地とはどんな場所で、三島が決起したその背景などは知るよしもなかったが・・・
昭和45年(1970年)といえば大阪の千里丘陵で万国博覧会(テーマは「人類の進歩と調和」だ)が3月から9月まで開かれ、僕も電車とバスで2度見に行った。この年の3月には「よど号ハイジャック事件」も起こっている。この事件も何となく記憶に残ってるし、翌々年の浅間山荘事件はTVの前で釘付けになって見ていた。昭和の時代の一コマ・・・ 政治的には自民党安定政権の真っ只中だったようだが。
BS-フジの番組ではゲストの村松英子さん(女優)と西尾幹二さん(評論家)が三島の人間性や時代背景なども交えて話をし、ものすごくわかりやすく面白かった。「あの事件に対する反応・発言で人間の品性が分かった」とか、西尾氏は「盾の会」を結成した三島由紀夫は「その後のカルトの先駆」とまで言っていた。
三島は醜く老いることを良しとしなかったそうだ。今生きていれば90歳。なるほどなぁ。
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