演奏会の翌日（その１）

あれから一週間…　演奏会はおおかた成功！といった感じかな…　とくに前半のアカペラ曲はハーモニーがホールに響き渡り、いい感じだった。客席もほぼ満席で、最前列、二列目に座って聴いてくださっている聴衆の顔の表情がよく見える。

時間が予定より押して午後９時過ぎに終演し、打ち上げパーティーも終わったのが１１時前だったか？　ホテルを事前に予約していて良かった。だが、帰ろうと歩いている後ろから声がかかり、断り切れずに二次会のカラオケラウンジ～会員制だ～へタクシーで向かう…　詳細は省略、午前２時まで歌って、ホテルのチェックインは２時半となった。

さて翌朝目覚めたのが９時過ぎ。シャワーを浴び、身支度を調えて１０時のチェックアウトに間に合わせる。この日も夜に練習が入っているのでステージ衣装などの入ったケースはフロントに預けておく。これは便利、利用しない手はない。市バスの一日乗車券があったのでホテル近くの「四条西洞院」からバスを乗り継いで上賀茂神社まで行くことにした。初めてかな？　予備校時代にいとしのマドンナとデートしたのは確か下鴨神社だったよなぁ。三十数年経つと、いやはや記憶も曖昧だ。年に数回北山の先のベーグル屋さん”Radio Bagel"に行くが、その先までバスで行ったことがない。たぶん…

幸い朝の１０時だし、夕方までたっぷり時間がある。北山駅近くにノートルダム女子大があって、バス停に制服・ランドセル姿の子供の姿が多いと思ったら、そのうちの数人が乗車してきた。バスが走り出して窓から外を見ると「公開授業日」とあった。早朝だけ授業があったのだろうか？　ベーグル屋のある「深泥池」を過ぎて終点の上賀茂神社前までの間、子供たちはぽつぽつと二人ずつぐらい降りてゆく。大半の観光客は終点で下車。

さて、神社ではお茶会が催されていたり、参拝客も着物姿の人が多く、いかにも京都らしい。本殿は階段のところまで人が並んでいたのでパス。境内をぶらぶらしていると摂社と呼ばれる小さな社が点在している。よく晴れた日だったが木陰を縫うように流れる川の水音が好ましい。前日に『方丈記』の「行く川の流れは絶えずして」を歌ったところだ。そういえば「双葉葵」が社のところに書かれていた。しばらく散策してから境内を出て、またバスで北山駅方面に向かう。（つづく）