村上春樹の新作小説… 紀伊国屋BookWebで予約していたので、4月12日の発売開始日に宅配便で自宅に届いた。翌日・翌々日と大阪でコーラスのイベントがあったのだが、会場に向かう電車の中でぼちぼち読み始め、10日間ほどで読了した。
小説は途中から意外な展開となり、「おやっ」ということになったが、フランツ・リストのピアノ曲集『巡礼の年』のレコードが登場してきたときには「出たぁ、やっぱり今回もクラシック曲か」と思ったものだ。そういえば、小説のタイトルに含まれている。英語で "Colorless Tsukuru Tazaki and His Years of Pilgrimage"。 僕はそれほどピアノ曲を聴かないので、よく知らなかったし、タイトルを見てもピンと来なかった。また「すぐに聴いてみたい」という気にもならなかった。
会社の仕事も一段落し、いわゆるGWの連休(初めの3連休)になって、ようやくそのピアノ曲を調べてみようか?という気になった。その前に古新聞の整理をしながら記事を見ていると、案の定、小説に出ていたラザール・ベルマンが弾くリスト作曲『巡礼の年』のCDがレコード店で品切れ状態であるとのことだった。さもありなん。
YouTubeで調べてみると、まさにベルマンの演奏がアップされていた。これ幸いと苦労しながら Real Player にダウンロード。mp3に変換して自分の携帯音楽プレーヤーにコピーした。昨日の朝、通勤途上で聴いてみた。外は雨、多少雨音がきつかったが、まずまずの雰囲気であった。問題の "le mal du pays" を含む最初の「スイスの年」全曲を聴くことができた。
村上春樹の小説の中の登場人物の描き方(今回は特に数が少ないが)と同じく、リストの曲も色彩豊かに書かれているなぁ…と思った次第。
続きはまた…
最近のコメント