本日10月8日は関西合唱コンクールの2日目。朝から一般の「おかあさんの部」があり、その後「大学の部」だった。そこで関関同立の男声合唱団が勢揃い。関大グリーは人数が22人と少なくAグループ、関学グリーは昨日の全国大会2位のためシード団体だったが、同志社グリーと立命館大メンネルはBグループでガチンコ勝負。僕が聴いたところでは両者とも優劣つけがたい好演奏だった。
ところで、男声合唱の課題曲のうち、八木重吉作詞・松下耕作曲の「はらへたまつてゆく かなしみ」が懐かしい雰囲気を醸し出していた。八木重吉の詩といえば多田武彦作曲の「雨」を思い出す。関関同立のうち関大を除く3校が課題曲に「はらへ…」を選択していた。関大は"Linden Lea"(Vaughan Williams作曲、Julius Harrison編曲)という英語のこれまた懐かしい感じのする曲を選択していた。
さて、今年は関西合唱連盟もHP上への結果発表が早く、友人によると午後8時半頃にはもう出ていたようだ。結果発表~! 大学の部で金賞受賞・全国大会出場はBグループの同志社グリークラブとAグループの和歌山大学アカペラアンサンブルの2団体。和歌山大は女声8名に男声16名の取り合わせ。良く纏まってはいるが、欲を云えば、各パートの主張や曲の流れが欲しい気がした。
代表以外の金賞はAグループの奈良女子大音楽部と武庫川女子大学コーラス部、大阪経済大学グリークラブ(ここは課題曲に難があった気がするが…)。奈良女は地元でもあり以前からひいきにしているが、今年も立派な演奏だった(自由曲は H.Paulmichlの"Wie die Hinde Iechzt"と"Ave Maria")。Bグループから立命館大学混声合唱団混声合唱団メディクスと(男声合唱の)メンネルコール。両団とも学生指揮者省を受賞した。メンネルの自由曲は水俣病の被害を訴えた「ゆうきすいぎん(有機水銀)」(石牟礼道子作詞・荻久保和明作曲)でベースの響きが凄かった。個人的な好みで言えば、課題曲の表現も、ちょっと誇張した感じの同大グリーよりも自然な感じの立命メンネルのほうが好きだ。そういう意味で互角の微妙な勝負と感じたのだが…
同志社グリー(約60名)の自由曲は「落下傘」(金子光晴作詞・高嶋みどり作曲)。伊東恵司氏の指揮とピアニストが曲の最後まで緊張感を維持する。シード団体の関西学院グリークラブは100名で三木稔作曲の「合唱による風土記『阿波』」から「水取り」と「たたら(蹈鞴)」。広瀬康夫氏の指揮による貫禄の演奏だったが、同志社・関学ともに来月に富山で開催される全国大会での好成績を期待したい。
順位はともかくとして、見出しのとおり関関同立全てが合唱コンクールに出るようになったんだねえ。その昔コンクールに背を向けていた連中がこぞって出て成績を競っているとは、何とも言えない気分です。
感想の中で気になったところが一つ。立命館のベースの響きが凄いとのこと。若者の声が軽くなっているこの時代には珍しいですね。一度聴いてみたいなと思います。
また全国の感想も富山から是非伝えてください。楽しみです。
投稿情報: カツオ | 2012年10 月 9日 (火) 21:11
東西四連のような演奏会も合同演奏があったりで楽しめるけど、コンクールは独特の雰囲気があって、それはそれで各団体の音色の違いを楽しめました。
記事には書かなかったけれども、僕たちが学生時代にその天下だった京産グリーも10名で出ていました。残念ながら「ひよっこ」みたいな演奏でしたが…
投稿情報: inukshuk | 2012年10 月 9日 (火) 22:00