公開は昨年の4月だったようだが、TV地上波で今年2月に放映されたもの。録画しておいたのを、やっとのことでこのお盆休みに見ることができた。
ベストセラー小説の映画化ということだが、原作は知らない。舞台は阪急今津線の宝塚ー西宮北口間の沿線。車内の様子や駅、とくに小林(おばやし)駅」がよく映っている。甲東園にはかの「関西学院」があり、「関学」に憧れる女子高生のドラマがあったりする。関学はちゃんと映画制作のスポンサーになってるね。
女たちのドラマ、みたいなところがあり、ラストで~関西にはどこにでもいそうな~うるさいオバサン連中が老婦人にギャフンといわされるところは爽快であるが… 僕が一番気に入ったキャラクターは関学大の一年生、小坂圭一君と権田原美帆ちゃんのカップル。
小坂君は髪の毛をキンキンに染め、全身を黒皮の独特のファッションで身を包み、パンク・ミュージックをヘッドフォンで独り聴いている。軍事オタクで、自衛隊のヘリが窓から見えると思わず見入り、「ぶち」という言葉を使ったから、おそらく山口県出身の純情派。美帆ちゃんはプラスチックのケースに教科書を入れ、地味ないかにもというトラッド系ファッション。ほんわかとした関西弁や野草を愛でるところが、わが奈良県の同郷人を連想させる。他府県から転入してきた北部の人々ではなく、自然とともに生きるナチュラル派奈良県民を。まぁ、本当のところは分からないんだけど… 三十数年前の高校の同級生にはよくいそうなタイプ。
この二人が阪急電車の一車両で運命的な出会いをする。周りのちゃらちゃらした若者たちとは一線を画するこのカップル。クリスマスかなんだかのエピソードは吹き出してしまう。きっとこの二人は結婚するんだろけど、育てられた子どもがどんな子になるのか楽しみだ。
僕自身は阪急神戸線沿線の大学に通っていたのだが、下宿から学校までは徒歩とかバスとかだったので、阪急電車に乗るのは月に何度か。大学を出てからは神戸方面に出るときはJRで梅田に出て阪急電車を利用していたが、最近では近鉄と直通となった阪神電車に乗ることが多い。
昨日は所用があって阪急の京都線・嵐山線に乗ったが、外観は昔とほとんど変わらない(全車両が同じ色だ)し、車内もやっぱり落ち着いた、しかもハイカラな感じがあっていいね。
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