INUKSHUKのつぶやき: マスターズ・ゴルフ 2012 ～アメリカでの想い出など～

４月になって桜の花も見頃を迎えてきたというのに冷たい風が吹く朝だ。一週間の気疲れのせいか昨夜はよく眠った。その前によく飲んだ（日本酒＝奈良の酒：春鹿のぬる燗を３杯ほど）のではあるが…

さて、８時過ぎに起き出して朝食をとった後、思い出してＴＶのチャンネルをＺＡＰしているとゴルフのマスターズ・トーナメントの中継をBS-TBSでしていた。２日目の模様だが録画だろう。日本から出場のアマチュア松山英樹選手が好調で予選通過、一緒に回っていたトム・ワトソンが惜しくも予選落ち、という場面まで見た。タイガー・ウッズは不調のようで、クラブをけっているシーンもあった。特別招待された何かと話題の石川遼はかなり前の組で回っていたのだろう。スコアが＋９と画面に表示されていて完全な予選落ち。

さて、マスターズにまつわる想い出を少し…　毎年、４月上旬にジョージア州オーガスタで開催されるこのトーナメントだが、２５年前からＴＶで毎年見るようになっただろうか。

会社の「海外研修」と称して僕はアメリカで大学～オレゴン州立大学とシアトルの私立大学～付属の語学学校で英語を勉強した後、１９８７年３月中旬に子会社のあるニュージャージー州に飛んだ。降り立ったのは確かニューヨークのラガーディア空港で、敷地内にはまだ雪が残っていた。そして迎えに来た人事担当者の運転する車で会社のある町へ。ここで「業務研修」としてアメリカ人に混じって半年間、仕事の見習いをすることになる。

日本人駐在員の家で間借りするのだが、最初のＨさんのところには３週間いただけで、すぐに着任早々のＮさんの一軒家の屋根裏みたいな２階のスペースを借りることになった。先輩にもらったベッドのマットレスを車の屋根にくくりつけ、営業部から同じく研修で来ていた同期のやつに手伝ってもらって引っ越した。荷物といってもスーツケースとボストンバッグ以外は大きな段ボール箱２，３個だったと思う。だから会社から与えられた通勤用の乗用車で事足りた。屋根のマットレスが落ちないか心配だっただけ。

荷物を運び終えた後、バドワイザーの白い缶ビールを飲みながら、先輩のＮさんとＴＶでマスターズの実況中継を見たことを憶えている。たしかプレイオフをやっていたのではないか？　夜には雨が降り出した。朝には家の前に停めた車に駐車違反のキッブが雨に濡れていた。新参者に対する洗礼である。ああ Midland Park, NJ よ！（※）

さて「研修」とはいうものの、休日は日本人駐在員の先輩方に面倒を見てもらって、それまで知らなかったゴルフも始めるようになった。練習場で地面を叩きすぎて右手首が腱鞘炎になったり、笑い話も色々ある。今思えば若かりし頃の想い出だ。車でマンハッタンまでコンサートやオペラを聴きに行ったり、帰りにスピード違反で捕まって裁判所まで行ったり…

（※）アメリカでは町ごとに条例が細かく定められていて、この町では夜中の路上駐車が禁止されていた。よく見ると町に入るところで道路脇に小さな文字で書かれた標識が掲げられていた。後年、駐在で赴任したときに住んだ町では夜間の路上駐車も原則ＯＫだが、雪の降った日だけはダメよ。と、現実的？なのもある。