今年の正月は結構のんびりとしたものであった。三が日の日本酒・白ワインの飲みっぷりについては既に記事にしたが、2日に初詣・実母訪問の他はほとんど家の中で過ごしていた。客人もなかったので、昔のように飲み過ぎて「ごろ寝」ということもなく、箱根駅伝・アメフトなどのスポーツ中継をTV観戦したりしたのだが、最近はずっと見続けていることができない。元旦は昼寝をしたかなぁ… 記憶力も薄れて怪しくなってきた。
そういえば、午睡から覚めたら暗くなっていて、午後7時からの「ウィーン・フィル ニューイヤーコンサート」生中継のVTR録画のセットをしたのだった。おせちをつまみながら演奏を聴き、飲み始めたのだが、家族で食事の時間になって途中からTVを消す。衛星中継は9時半頃まででしたねぇ。
後でヴィデオを見直したのだが、近年まれに見る~個人的な印象ですが~好感の持てるコンサートだった。指揮はフランツ・ウェルザー=メスト(Franz Welser-Möst)。オーストリア人でウィーン・フィルのニューイヤーコンサートを指揮するのはかのカラヤン以来だそうだ。解説者が強調していたが、共通のオーストリア人気質のようなものでオーケストラとの呼吸が合っていたようだ。それを聴かされたせいかもしれないが、気負いのない優美な指揮ぶり、弾きぶりであったと思う。かつて小澤征爾も振ったけど、やっぱり気負って肩に力が入ってしまうんだろうなぁ。ウェルザー=メスト、たしか昨年秋のウィーン・フィルの来日公演でも代役でブルックナーの9番を振ったんですよね。
さて、ニューイヤーコンサートは新春らしいシュトラウス一家の音楽も心地よいが、ヴィジュアル的にバレエ団がワルツを踊ったり、見ていて美しい。とくに今年はお約束の「美しく青きドナウ」で若いダンサーたちが踊り、最後は演奏会場内に入ってきて通路でも踊る、という演出であった。初々しさが出ていて素晴らしかった。そして、アンコールのシメはこれまたお決まりの「ラデツキー行進曲」。会場の手拍子を巻き込んでの演奏ですね。
今年もこんなハッピーな一年でありますように、と祈りたくなるような演奏会でした。
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