一週間ほど前のことになるが、縁あって知った「ふれあいコンサート in アミティ」という催しのひとつを聴きに西宮市民会館アミティホールに出かけた。会場は阪神電車の西宮駅前にあり、近鉄=阪神直通で神戸方面に出かけるときに電車の車窓からよく見える場所なのだが、西宮駅で降りるのも初めてのような気がする。西宮戎神社には参詣したこともないし、西宮市民会館といえば大学時代に関西合唱コンクール運営の手伝いでドア係をやったのだが、記憶は遙か彼方、である。
コンサートの主催は「阪神大震災復興祈念コンサート実行委員会」で、震災直後の1995年5月から活動を続けられているそうだ。じつは6月に開催される「奈良特別公演」のピアノリサイタルに参加を申し込んだのだが、全体的に応募者が少ないとのことで、公演案内・招待状がファイル添付でメールが送られてきた。運営はカンパ方式(1000円程度)、出演者はノーギャラ覚悟でやるとのこと。それでは、ということでグリー同期のM君を誘ってみたところ、彼も開演30分以上前に僕がプリントアウトして渡した招待状を持って座席券交換窓口に現れた。座席はかなり前の方、右端に近い2席を指定される。
六車(むぐるま)という珍しい姓だが、熊本県出身らしい。大阪音大で学び、現在は芦屋・西宮界隈でヴォイストレーニングの講師などをしながら関西で活動されているようだ。伴奏ピアノの金子正樹さんは夫君とのこと。こちらも大阪音大の出身だが、広島生まれの宝塚・芦屋育ち、だそう。指揮者としても活動されているそうだが、残念ながらソプラノの奥様ともども存じ上げていなかった。
さて、コンサートが始まってみると、なかなかいい感じ(失礼!)のソプラノである。それに曲目紹介とそれにまつわるトークもユニークでおもしろい。第1部は日本歌曲が中心で、「夏の思い出」「浜辺の歌」でスタート。聴きたかった曲は武満徹の「小さな空」だが、素敵でした。プッチーニの「私の大好きなお父様」で第1部は終了。休憩時間中に1000円をカンパ箱に入れたが、普通の演奏会なら2000円~3000円はとっていいようなレベルのリサイタルかな? M君は500円ほどプラスのカンパを!という主催者の呼びかけに応じていた。
第2部は西洋もの。トークも好調! ドニゼッティの「私は家を作りたい」は初めて聴いたが、なかなかおもしろい曲だ。中盤で歌ったフランス歌曲、デッラクア(Eva Dell'Aqua)の「ヴィラネル(Villanelle)=牧歌」は難曲。歌い始める前に「ことわり」を入れていたが、それもそのはず、の超高音、音の跳躍がある。これを見事に歌いきって会場は大拍手!! このあとはヘンデルの「私を泣かせてください」を歌い絶好調!! やっぱりこういう音楽を生で聴くのはいいですね。そして曲目解説とほとんどしゃべらない夫君とのやりとりがおもしろかったですね。時間を気にしながら(夕方から同じホールで別アーティストのもう一公演あるので…)アンコール曲を2曲も歌ってくれました。
次回の秋公演も聴きたいのだけれど、10月8日(日)は関西合唱コンクールの第1日が伊丹で開催されるはずなので、ちょっと無理かな? 11月4日の「津軽三味線とピアノの競演&協演」というのがおもしろそうなので申し込んでみます。この日もそうだったけど、土曜日の午後1時半開演だと、夕方の京都でのコーラス練習に十分間に合うので…
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