春樹の新刊を買ってからひと月と少し…ようやく昨日、電車の中で再読を完了した。今回は前回と逆に最後のクライマックス部分~第2部の後半~をあえて時間をかけて読んだ。
そうすると、初読時とは違った印象を持ったことに自分でも驚く。
すなわち「超現実的な出来事」以外の展開はストンと腑に落ちた。こういうのもなんだが、素晴らしく良く書けている。
あとは伊豆の療養施設から小田原山中の穴の中に出てくるまでの「通り抜け」。
変な表現だが、自分の中では日本神話のイザナギ・イザナミのどろどろした物語やイエス・キリストの「復活」を信じるか?ぐらいのレベルの事項として整理している。もちろん村上ワールドは完全なフィクション<小説>の世界なんで、敬虔なクリスチャンの方にはお叱りを受けるかもしれませんけど… 前に書いたように、遠藤周作は「イエスの復活」について興味深い見解を示していた。↓
http://inukshuk.typepad.jp/blog/2012/04/%E3%82%A4%E3%82%A8%E3%82%B9%E3%81%AE%E5%BE%A9%E6%B4%BB.html
一週間ほど前には朝日新聞(2017.4.2)に村上春樹のインタヴュー記事が載っていた。その中で、彼がこれまで書いてこなかった「家族」について、「ここで一種の家族の機能が始まる」と語っており、どれだけ先になるかわからないが、将来続編が出てくる可能性が濃厚な気がする。
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