合唱コンクールのメイン・イベントと云って良いだろう、8名以上無制限の混声合唱の部。出演団体はなんと18団体だ。残念ながら昼休憩で昼食に手間取り、エントリーNo.1の愛媛県《I.C.Chorale》(若者たちの合唱団、通称「いよこら」らしい…)の演奏は聴くことができなかったが、これは想定内かつ許容範囲内の出来事。
2番目の関西代表《新日鐵住金合唱団》から3階席で聴いた。なんだかんだで一昨年の高松大会に選ばれなかっただけで、ほとんど全国大会に出ずっぱりの旧「職場の部」名門中の名門。指揮者の鈴木捺香子さん(京都府合唱連盟理事長でもある)も会場からの大きな拍手で迎えられた。課題曲はコダーイ、自由曲は(関西大会の記事でも書いたが)かのダンテの『神曲』地獄編を基にした Z.R.Stroope の英語の曲 "We Behold Once Again the Stars" 。ダブルコーラスで盛り上がるのだが、とくに男声が頑張って地声が出ていたかなぁ… (金賞だが何位?)
印象に残った合唱団は、東京の《Conbinir di Corista》(通称コンビニ)。完成度が非常に高い。金賞3位です。続く《Cantus Animae》は自由曲・課題曲ともに日本語。雨森さん指揮だが、自由曲は松本望の『永遠の光』でピアノの連弾付でスケールの大きな演奏でした。これも金賞!! 耳が疲れたところで休憩入り。
中盤では東北勢の宮城《グリーン・ウッド・ハーモニー》(テノールの音声が素敵だ…)と山形の《鶴岡土曜会》が良かった。鶴岡はハーモニー感がとてもいい感じだったし、音楽が流れている気がした。2団体とも銀賞です。
最後の6団体はどれも息をのむような演奏でした。三重の《EST》にはお帰りなさい!! みたいな拍手があった。自由曲はシュニトケの難しそうな曲。金賞おめでとう!! 北海道《Baum》は抑制されたハーモニー(残念ながら銅賞)を聴かせてくれた。
淀川混声はやっぱり伊東恵司の選曲が凄いですよ。課題曲のコダーイはのびのびした演奏。自由曲のカライ "Stabat Mater" は聴き応えがあった。文句なく金賞の演奏。
高島昌二指揮の福岡《うたうたい》は柔らかいハーモニーが印象的。課題曲は池辺晋一郎の『むらさきの』、自由曲は中世ペルシャの四行詩を題材にした信長さんのアカペラ曲。おもしろいと思ったけど、評価はあと一歩の銀賞。
さて、佐賀の《MODOKI》はディフェンディング・チャンピオン。『むらさきの』と Samuel Barbar の "Agnus Dei"。貫禄の演奏でしょうか?
トリはわが奈良県の《Chœur Chêne》が登場。絶品のモンテヴェルィ、気合いの入った Max Reger の "O tod, wie bitter bist du" を聴かせてくれたが、勝利の女神は再び《MODOKI》に微笑み、”Chœur Chêne” は残念ながら2位の金賞に甘んじたのでした。
終演後、ホール玄関での記念撮影に臨む上西一郎氏、シェンヌの面々のリラックスした様子を見ながら駐車場に向かい、家路についた。帰路は約3時間半のドライブ…
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