もう一週間前になるが、タリス・スコラーズの演奏会を聴きに西宮北口の兵庫県立芸術文化センターに出かけた。もちろんまた一人で…
京都公演も翌日曜日にあったのだが、土曜日の練習前に聴くことにした。席は1階席X列(後ろの方で庇の下)のど真ん中。インターネットのチケットぴあで購入したのだが、好位置である。見渡す限り大ホールの上階席のサイド後方を除き満席状態だ。
この声楽アンサンブルのCDは何枚か持っている(YouTubeでもポピュラーだ)が、生で演奏を聴くのは初めて。ソプラノ4名、アルト、テノール、バス各2名の計10名なんですね。この日のプログラムは、
第1部「イギリスとスペインの音楽」と題して、William Byrd, John Sheppard, Thomas Tallis の作品から5曲。うっとりするようなアカペラの響きが大ホールに拡がり、一曲ごとに拍手を受けていた。ため息が出るほど完璧なハーモニーで、音がぶつかるところは「ビシッ」と強烈。バードの "Ave verum corpus" は僕も歌ったことがあるのだが、10人であのハーモニーは驚きというほかない。アルトは女性と男性が一人ずつ。声が溶け合っている。ソプラノのうちスーパー・ソプラノみたいな二人は途中の1曲(タリスの「エレミアの哀歌」?)では引っ込み各パート2名の8名で歌っていた。曲によって細かな調整をするんだなぁ…
休憩後の第2部は今年没後400年のヴィクトリアの「レクイエム」だったが、ソロ部分もあり長さを感じさせない立派な演奏だった。この曲が終わった後、盛んな拍手に応じて何度もステージに出てきたが、アンコール曲は1曲のみ。「エレミアの哀歌」と同じような曲調かと思ったのだが、 Alonso Lobo の "Versa est in luctum" だったそうだ。(プログ「明日も歌おう~快速急行梅田行き~」の「とみ~」さんによる)
初めて生で聴いたのプロの声楽アンサンブル・コンサートは良い席で聴けたし、バードの第一声から終演までの約2時間を堪能した。そういえば明日の奈良県合唱祭では、そのバードの「4声のミサ」から Kyrie と Gloria を歌うのだ。我々は21名で演奏するのだが、どうなることやら…
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