今年のベルリン国際映画祭で主演女優の寺島しのぶが最優秀女優賞(「銀熊賞」)を受賞した作品である。このニュースを耳にしたときから見たいと思っていた映画だった。この夏、会社は8月7日の土曜日から9日間連休。暇をもてあましているのに… 全国ロードショウは8月14日(土)ということで、きょう15日の終戦記念日に大阪・十三の「第七藝術劇場」で見てきた。
初めて行く映画館だったのだが、まぁこの映画を見るんだったら、梅田の「テアトル」より「らしい」かな?と思って、阪急電車で十三に行った。同じ「藝術劇場」を目指して行くらしい60歳代カップルが手を繋いで歩いているのを見て「えぇ~」と思ったが、しょうがない。駅から商店街を出て、大きな交差点を渡ってほど近く、ビルの6階にくだんの映画館はあった。事前にインターネットで調べていたが、封切り初日には行けず、第2日の朝一上映の10時をを目指して行ったのだが、実は上映前に若松孝二監督と主演男優の大西信満さんの舞台挨拶が予定されていたのだ。当日券を買うのに少し並んだ(10名程の行列)のだが、程なく着席。周りの様子を察して僕もサイン入りの「プログラム」を購入した。10時の上映開始時間に若松監督&大西君が登場。若松監督は熱く、結構長く語ったなぁ。8/15を意識して公開の日程を考えたんだとも…
映画の内容はここでは触れないが、「凄い」映画だと思いましたね。主演女優の寺島しのぶが、この一週間の僕の夏休み中に何度かTV番組に出ていて、期待感いっぱいで見に行ったのでだが、「おとうと」のような、涙があふれて、といった映画ではなかった。ただ、映像がそのまま心に染み渡る映画だった。エンディングの元ちとせの「死んだ女の子」が終わって劇場が明るくなった後、他のお客さんも今見たものを噛みしめるように、黙って劇場を後にして行った…
「キャタピラー」 両手両足を失った「芋虫」みたいになった人間。もっとおぞましい姿を想像していたが、子どもの頃、初詣の橿原神宮で見た、包帯を巻いた傷痍軍人さんの姿とそう変わらない気がした。不思議なものだ。それにしても、「もんぺ」姿の寺島しのぶ、それを脱いだ彼女、大女優の貫禄だなぁ。
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