5月4日(水)この日はいつも夜にあるコーラス・アンサンブルの練習が祝日とあって昼間に変更。会場は奈良市内の駅の近くなのだが、せっかくなので奈良国立博物館で開催中の「信貴山縁起絵巻展」
http://www.narahaku.go.jp/exhibition/2016toku/shigisan/shigisan_index.html
を午前中に見ようと近鉄で奈良駅に向かう。開館時刻の9時半頃に到着し、窓口で割引チケットを買う~京都国立近代美術館の友の会会員なので、団体料金で入れるのだ。
コインロッカーに荷物を預け2階の展示室に足を運ぶと行列ができていた。国宝の「絵巻」を間近で見るための行列だ。最初の絵巻にたどり着くまでに23分ぐらいかかった。客層は老夫婦、観光客、女子大学生(会話の内容から「美術」の単位を取るためレポートを書くようだ)といったところ。
我慢強く待ってじっくり見る。なんてったって国宝ですから・・・ 最初は「鉢が飛ぶ」話の「山崎長者巻」。絵の上の解説を読みながら歩みを進めて行くのだが、ストーリーがなかなか面白い。米俵どころか蔵全体が空を飛んで京都(山崎)から奈良(信貴山)まで移動するんですね。いわゆる仏教の「説話」(というかこの第一巻は秘術)を絵にしたものだが、引きつけられるものがある。それに思っていたより絵がきれいだ12世紀:平安時代の作とのことだが、修復が施されたりしていないのだろうか? 。
第二巻は「延喜加持巻」というものだが、これにたどり着くまでにまた5分ぐらい並んで待つ。これもきれいな絵です。見ていて面白いので、見ながら進む速度もゆっくりになる。しょうが無いです。その次の第三巻「尼公巻」へはわりとスムーズに進むが、これも場面展開が面白いですね。なにせ信濃から奈良に来て東大寺の大仏様の前で一晩泊まるのですから・・・ そして弟の居場所:信貴山を夢の中で示され、感動の再会をし、そのまま修行に励む、というお話。途中で山の中に鹿が現れたり、里ではおっぱいを露わにした女性が洗濯をしていたり、と描写が巧いなぁ。
このあと、写本やら修復されて彩色豊かな巻物も展示されています。別の展示室では信貴山縁起に関連する仏像やら絵巻物など(粉河寺縁起絵巻:国宝!もすごかった)が数多く展示されていた。展示品の中には笙(しょう)や舞楽面もあり、とても興味深かったが、前日に続き消化不良を起こしそうな感じ。この見所満載の特別展で千円ちょっとの入館料は安いと思う。時間のこともあるし、胸一杯になるほど(ゲップがでるほど)見たので、「なら仏像館」は別の日に訪れることにして博物館を去った。
お昼ご飯は東向通商店街のベトナム料理屋さん"Com Ngon"で「サイゴンライス」を食す。店は混んでいてちょっと待ったけど、外で待っている間にオーダーを取ってもらって、練習には十分間に合いました。
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