5月3日、次の行く先は香雪美術館。最寄り駅は阪急御影。過去2,3度行ったことのある小さな美術館で、朝日新聞創設者の村山龍平およびその後継者の古美術コレクションをもとに設立されたという。数年前は楽焼茶碗や天目茶碗などのコレクションを見に行った。
今回は「生誕110年記念 三岸節子展」~私は燃え続ける~である。(5月15日まで開催)
http://www.kosetsu-museum.or.jp/exhibition/pdf/2016_03.pdf
この作家の名前は聞いたことがある(「なんでも鑑定団」の鑑定士:永井龍之介の顔が思い浮かぶ)が、具体的なイメージは脳の中で像を結ばない。スルッとKANSAI企画カードの特典で割引を受けられるので、神戸方面に出かけるついでに立ち寄ることにした。 阪急三宮から各駅停車で梅田方面に戻る。懐かしい阪急六甲の次の駅だ。南出口に出て横断歩道を渡り弓弦羽神社(ゆづるはじんじゃ)の境内を抜ける。余談だが、フィギュアスケートの羽生選手のファンが訪れそうな神社だ。この日はだんじり祭があるようで、金魚すくいなどの出店まで出ていた。
駅から歩いて数分で到着。入館料は団体割引適用で600円(200円得した!)。館内はすいていて全部で10人ほどしかいないかな?という程度。こういう小さな美術館の良いのは、静かにゆっくり美術鑑賞ができるところ。1/2階フロアに約30点の展示。
一番印象が強かったのが、階段を上った正面にある「花」(1989年)と最晩年(1998年)の大作「さいたさいたさくらがさいた」。これらの絵には漲る生命力を感じる。1999年に94歳で無くなったときには指に絵の具がついていたという。最期まで絵筆を握っていたのですね。 アンダルシア地方を訪れたときの赤い屋根の絵や30歳頃にパリで描いた「カルカッソンの城」「ノートルダム寺院」も素敵だったし、「飛ぶ鳥(火の山にて)」もちょっと暗い感じですがおもしろい作品だと思いました。
半時間ほどゆっくり三岸節子の油絵の世界に浸って、次はJR灘駅・阪神岩屋駅からさらに浜側にあるHAT神戸内の兵庫県立美術館に向かう。建物の外に出ると、午後3時過ぎ。辺りでは子ども達の曳くだんじりの太鼓の音が響いていた。(つづく)
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